低学年のお子さんに、学校とは違う「本物の体験」をさせてみたいと思ったことはありませんか?
我が家は、小学1年生のときに不登校を経験しました。そんな中で出会ったのが「きのくに子どもの村」のサマースクールです。
子どもが主役になれる学びの場に、2年連続で参加させた体験は、私たち家族にとって忘れられない宝物となりました。
この記事では、実際に参加した娘の様子や、親の視点で感じたこと、参加にあたっての注意点などを詳しくご紹介します。
同じようにお子さんの進路や体験学習に悩む保護者の方に、少しでも参考になればうれしいです。

サマースクールで体験できること
きのくに子どもの村では木工や料理、演劇などのプロジェクトを自分で選んで、実際に色々なことを体験する中から学びを得ています。
サマースクールではそのプロジェクトを体験することができます。
2023年かつやまは、木工・料理・お話作り
2024年きのくには、木工・料理、染め物から選べました。
娘は1年生では料理、2年生では木工を選びました。
料理では鶏小屋で卵を採取するところから麺を作ったようです。
木工では鍵付きの宝箱と、塩ビ管を使った水遊びを作ってきました。

体験した娘の感想
1年生は勝山子どもの村へ
娘は1年生の時にかつやま子どもの村に行きました。
お迎えに行ったときはあまり寝れなかったようで疲れた表情でした。
でも帰ってきてしばらくすると、写真を見ながら楽しかった思い出を話してくれるようになりました。
- 恐竜博物館が怖かった、最後の夜の肝試しが怖かったから必死に走った。
- ○○ちゃんと友達になった。幼稚園の○○君が私にずっとついてきた。
- 工作のプロジェクトにしようと思っていたけどクッキングにした。
- 鶏小屋から卵を取ってきて冷やし麵を作った。鶏が可愛かった。鶏飼いたい。
- 冷やし麺には好きな食材で色を付けた。私はかぼちゃにした。
- 川に遊びに行きたくなかったから残った。残った組でアイスクリームを作った。
- お風呂は一日目だけ入った。歯磨きはみんなしていなかったけど私はした。
1年くらいかけてゆっくり話してくれました。
2年生はきのくに子どもの村へ
2年生ではもっと色々話してくれるようになり、大人の名前やお友達の名前も出てきました。
- ご飯は食べられる量しか取らなくていいから安心。
- ご飯は給食と違っておいしかった。(結構ジャンキーです(笑))
- 工作のプロジェクトで宝箱を作った。鍵がえらべたので私はこれにした。
- 鍵を中に入れてしまって開けられなくなる子が何人かいた。
- かつやまは二段ベッドだったけど今年は床にお布団だった。
- かつやまは毎日プロジェクトを選べたけど、きのくには初日に選んだら4日間ずっと一緒だった。
- 4人部屋で○○ちゃんが夜泣いていたからみんなで慰めた。
- 私はみんなが寝てから少し泣いた。
- 家よりは寝れなくて、朝早く起きてしまった。

親として感じた「きのくに子どもの村」の魅力
一人の人間として大切にされている感覚
何より印象的だったのは、子ども一人ひとりに対する大人たちのまなざしの温かさです。
公立小学校では名前を「○○さん」と呼ばれるのが当たり前でしたが、ここでは「○○ちゃん」。
写真付きの記録もあり、娘がどんなふうに過ごしていたかがよく分かりました。
「ちゃんと一人の人間として大切にしてもらっている」——そんな感覚が、私の中に残りました。
娘が最初にサマースクールに行ったときは1年生でした。
そのころ公立の小学校の先生が怖くて学校へ行けていませんでした。
私は行ける限りのフリースクールや私立の学校を見学し、きのくに子どもの村の本も数冊読みました。とても素敵な学校だと思いました。ぜひ娘にもいかせたいと思いました。しかし夫の反対、お金の問題、娘も3歳から続けている習い事をやめるのは嫌だということで、断念しました。
それでも色々な選択肢を知っておきたいと思い、家から一番近い勝山へ見学へ行き、その後サマースクールに参加させました。
1年生でまだ1人で寝たことのない子だったので心配もありましたが、本を読んで大人のスタッフ(先生とは呼ばない)たちがどれだけ子どもたちの事を想っているかを知っていたので、信頼して送り出しました。
娘はしぶしぶ行きましたが、帰って来てからは「行ってよかった」と言っていました。
私が嬉しかったのは娘が「○○ちゃん」と呼ばれていたこと、サマースクール中の現像した写真がたくさんもらえたことです。公立の学校では「○○さん」で、なんだか学校の所有物のように扱われていると感じるし、一人一人の日ごろの様子の写真なんてもらえません。
「○○ちゃん」と呼ばれていたことで、ちゃんとかわいがってもらってたんだなと感じたし、写真を見ることでまだ幼い娘の話からではわからなかった様子も知ることができました。

2年生になり、若くて優しい先生が担任になったことで娘は公立の学校に行くようになりました。
学校が大好きなくらいになったのですが、また来年担任の先生が代わったらどうなるかわからないし選択肢は持っておきたいと思い、今年もサマースクールに参加させることにしました。
本当はまた勝山に行くつもりだったのですが、私の間違いで和歌山(本校)の方に申し込んでしまい、「いつか見学に行きたい」と思っていた本校へ行くことになりました。
娘も2回目ということもあり、自分で持ち物を用意し、そんなに心配することなく出かけていきました。
学校内の見学もできて感動!
私も本を読んでいつか行ってみたいと思っていた本校だったので、実際に見られて感動でした。
受付を早く済ませ、校庭や校舎内を見てもいいか聞いたところ「どうぞ」と言っていただけたので、見学させていただきました。
校庭には本にも載っていた子供たちだけで作った木の遊具がありました。老朽化で立ち入り禁止のところもありましたが、また新しいものを子どもたちが作るのだと思います。


1年生で行ったかつやまの参加人数は20人くらいでしたが、2年生で行ったきのくには50人くらいいたので、ちょっと不安もありました。
娘も離れる時はちょっと時間がかかりました。
今回はお迎えは私だけの予定だったので、無事に運転できるかな、と心配でしたが、学校に対する不安はありませんでした。
お迎えの日、娘は作ってきた作品を自身満々で見せてくれました。
今回は写真は冊子でいただきました。
楽しかったんだろうな、みんな熱中しているな、という感じが伝わってきて、また宝物になりました。
サマースクールは人気で、今年も抽選だったようですが、可能なら毎年行かせてあげたいです。
娘も「ママに会えなくて寂しかった」と言っていましたし、3泊4日はちょっと長いので、低学年だと迷われることも多いと思いますが、一生の思い出になるのでとてもおススメです。
近くのおすすめのホテル
きのくにまで送迎するのが遠い家庭はゆっくりしてから帰りたいと思うかもしれません。
うちも片道高速で4時間だったので、一泊してから帰りました。
その時見つけたホテルが素敵だったので、紹介しておきます。
このホテルは
- 全室オーシャンビュー
- 朝食が素敵(パン、シリアル、食べ放題)
- プライベートビーチあり
- 平日はお得
注意点
- チェックアウトが10時とちょっと早め。
- 朝食は8時までに行かないといけない
うちの子はお寝坊さんなので、8時の朝食にするか、チェックアウトして1時間外で待ってからランチにするか迷いました。
早めに帰りたかったので朝食にしましたが、子どもには食べきれない量でちょっともったいなかったです。
一日目はプライベートビーチでもっと遊びたかったのですが、お迎え後であまり遊べなかったので、いつか連泊してみたいですね。
ランチのみも利用できるので、ランチもおすすめです。(パン食べ放題)
サマースクールの情報
参加できる年齢
サマースクールに参加できるのは、年長~小学生です。
和歌山は2024年は年中~2年生までとなっていました。
サマースクールは3泊4日
サマースクールは3泊4日です。
きのくに子どもの村の学校は日本に4校あり、すべての学校でサマースクールが開催されますが少しずつ日程がずれています。学園町の堀真一郎氏が学校説明会でお話をされるためだと思われます。
日程はそれぞれの学校のHPで確認できます。
1ヵ月前が締切なので、2か月前くらいから気にしておくといいと思います。
私は募集が出た日に応募しました(笑)
【2024年の日程】
きのくにのサマースクール 7月27日~30日
かつやま 7月26日~29日
ながさきそのぎ東 7月28日~31日
南アルプス 7月23日~27日
サマースクールに参加する料金
サマースクールの料金は
年中・年長児 15000
小学生 20000
きょうだいで参加の場合は5000円引きです。
申し込み方法
申し込みはFAXかメールでできます。
参加確定になると、メールと郵送で持ち物などの案内が届きます。
サマースクールの日程
サマースクールは3泊4日です。
自分で選んだプロジェクトに取り組む時間が主ですが、川や近くの博物館にみんなで行くこともあります。


持ち物
【学校で使うもの】
- 帽子
- 上履き
- 川遊びの用意(水着、タオル、ビーチサンダル、ゴーグル、浮き輪など)
【寮で使うもの】
- 着替え
- 洗面用具
- タオル(お風呂用)
- パジャマ
- シーツ(式布団用1枚)
- スリッパ
- おねしょシーツ(必要があれば)
- 薄手の長袖の服
飲み物はウォーターサーバーが準備されています。
学校説明会について
学校説明会は学園長の堀真一郎氏がお話されます。
とても貴重な機会なので参加されることをおススメします。
しかし、長時間運転して送迎される家族も多いので、お父さんたちはこっくり、こっくりしてる人も多かったです。
学校説明会は初日か、最後の日のどちらかにあります。
心配なこと、おねしょ、一人で寝られるかな
サマースクールは3泊4日で、まだ幼稚園の子もいるので、「一人で寝られるかな?」「慣れない環境でおねしょとかしないかな?」と心配になると思います。
うちもいつもは家族で川の字で寝ています。
でも、きのくにの本を読んで大人たちがどれだけ子どもたちを愛しているか知っていたので、私は何の心配もなく送り出しました。
1年生の時の勝山では、寝られなくて寮母さん(かな?)がずっと背中をさすってくれたそうです。
2年生の和歌山では同じ部屋の年下の子が泣いていて、慰めていたら自分は泣く暇がなかったそうです。
どちらも家にいる時よりは寝られず、朝も早く起きてしまったそうです。迎えに行った時も疲れた顔をしていました(笑)
おねしょの心配がある子は持ち物にも「おねしょシート」と書いてあるので、ペットシーツなどを持っていくとよいと思います。
おねしょではないのですが、うちの子は昼間の活動中におもらししてしまったそうです。
着替えは寮にしかないので、学校にある予備のパンツをもらったそうですが、本人はそんなに恥ずかしがらずケロッとしていました。それは対応してくれた大人の方が気にならないように上手にしてくれたのだろうと感じました。
きのくには普段から寮生活で、大人も毎日子どもたちと過ごしていて、慣れていらっしゃるので安心してお任せできました。
一生の思い出になる、かけがえのない時間
我が家は二年連続でサマースクールに参加でき、とてもラッキーでした。最近は応募者が増えているようで、参加できる年齢も1.2年生のみの所もあり、もう次はないと思います。
とても良い経験ができました。
こんな学校が増えてくれたらと思います。
実際に通うことはかないませんでしたが、この経験が娘の中で生きて行って公立の学校に通っていてもいい雰囲気が広まってくれることを信じています。
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