ハンドメイド作家としてInstagramを運用する中で、プライベートな投稿を出した方がいいのか?それとも作品の写真ばかりの方がいいのか?悩むことはありませんか?私も最初は「お客様は作品に興味があるのだから、作品の紹介だけがいいのかな?」「でも紹介ばかりだと自慢みたい?」「かと言って私のプライベートなことを投稿したらブランディングが崩れてしまうんじゃないか?」と悩んでいました。ハンドメイド販売歴6年の私が行きついた”ちょうどいい”投稿をご紹介します。
SNSでプライベート投稿はあり?なし?
ハンドメイド作品の投稿がメインのInstagramやブログに、日常や家族のことなど、いわゆる“プライベート投稿”を載せることについて、迷ったことはありませんか?
実は私も、最初の頃は「これは載せない方がいいかな?」「作家としての信用に関わる?」と何度も悩みました。でも、今ではバランスよくプライベートも発信することで、お客様との距離がぐっと近くなったと感じています。
SNSでプライベートを見せる3つのメリット
人柄や世界観が伝わる
お客様が私の作品を購入してくださる時、よく「優しそうな雰囲気に惹かれて」や「お子さんとの暮らしが素敵で…」とコメントをくださいます。
例えば、あるお客様は「育児をしながら一つ一つ丁寧に作っているのが伝わってきて、作品がより愛おしく感じた」と言ってくださいました。人柄が伝わると、作品への安心感や親しみが増し、リピーターになっていただけることも多くなります。
ストーリーが作品の魅力を高める
先日、娘と散歩中に見つけた春の花を元に作ったピアスを投稿したところ、「そのお話を読んで、絶対この作品が欲しいと思いました」と購入してくださった方がいました。
このように、作品の背景にある小さな物語が、購入の決め手になることがあります。プライベート投稿は、作品をただのモノではなく、ストーリーのある一点物として見てもらうチャンスです。
共感や親しみを生む
私は子育て中のママでもあるので、「子どもが寝ている間に作業」「作品に触ろうとする子どもを必死にガード」など、日常のちょっとしたエピソードを投稿しています。
同じく子育て中の方から「わかります!うちも同じです」とDMが届くこともあり、そこからお客様との関係が自然と深まっていきました。
プライベート投稿の注意点
もちろん、何でもかんでも載せてしまうと逆効果になることもあります。
以下のポイントには気をつけています。
ネガティブすぎる話題は避ける
家庭内の不満や病気のこと、ネガティブな感情をそのまま書いてしまうと、お客様が不安になってしまいます。
過去に一度だけ、疲れていた日に「今日は何もかもうまくいかない」と投稿してしまったことがありました。すると、普段いいねをくれるお客様からの反応が少なくなってしまい、反省しました。
今では、つらいことも前向きに伝える工夫をしています。「こんな日もあるけど、明日はきっと大丈夫」など、読んだ人がちょっと元気になれる言葉を添えるようにしています。
個人情報や家族の顔出しに注意
自宅の外観、子どもの顔、学校名などが写ってしまわないように注意が必要です。
私は、子どもが写る場合は後ろ姿か手元だけにし、場所が特定されないよう背景にも気をつけています。安心して見てもらうためにも、配慮は大切です。
投稿のバランスは「作品7割:暮らし3割」がベスト
私が実践しているのは、Instagramの投稿を作品系:暮らし系=7:3の割合にすることです。
種類 | 内容 | 目的 |
---|---|---|
作品投稿(70%) | 商品紹介、制作風景、着用例、再販案内 | 商品の魅力を伝え、購入につなげる |
暮らし投稿(30%) | 制作の裏話、季節のひとこま、子育てとの両立 | 共感・信頼を得てファンを増やす |

このバランスにしてから、お客様からの反応も安定し、「見ていて癒されます」「楽しみにしています」というコメントをいただくことが増えました。
どうしてもプライベートな投稿が合わない場合
プライベートな投稿も適度に入れることで、お客様との距離が近くなり、作品のストーリー付けができることはわかりましたが、どうしても作品の世界観と合わなかったり、ブランディングを崩したくない場合もあると思います。
そういう場合には、24時間で消えるストーリーズに投稿したり、アメブロなどのブログに書いてInstagramにリンクを貼って飛べるようにしておくという方法があります。
これなら、世界観を崩さずに「どんな人が作ってるのか気になる」ニーズに応えることができますね。
実際の投稿例
作品紹介+ストーリー
娘と一緒に近くの公園をお散歩していたら、ふと足元に咲いている小さな黄色い花に目が留まりました。
太陽の光を浴びて、元気いっぱいに咲いているその姿に思わずほっこり。娘も「かわいいね!」と嬉しそうに指をさしていました。
そのお花の名前はわからなかったけれど、あとで調べてみたら「希望」という花言葉を持つことを知って、なんだか心がじんわり温かくなりました。
今、子育てや仕事、毎日いろいろなことに追われている中で、こうした小さな自然の美しさに目を向けられる時間って、本当に贅沢ですね。
そんな想いをアクセサリーに込めて、黄色い花をモチーフにした新作を作ってみました。
入園式やお祝いごとなど、大切な一日にそっと寄り添えるような、そんなやさしいデザインに仕上がっています。
身に着けてくださる方にも、「希望」の気持ちがふんわり届きますように。
制作過程
レジンに気泡が入らないように仕上げるためには、ほんのちょっとの油断もNG。
気温や湿度、硬化のタイミング…どれも作品の仕上がりに関わるので、いつも以上に集中して取り組んでいます。
実はこの作業、娘がちょうどお昼寝してくれる30分が勝負の時間。
お布団に入ってすやすや眠るのを確認してから、私はそーっと作業机へ。
時計を見ながら、「よし、今のうちに!」と全集中モードに入ります。
レジンの透明感が美しく仕上がったときは、静かにガッツポーズ(笑)。
子どもとの時間も大切にしながら、こんなふうに短いスキマ時間を使って、ひとつひとつ心を込めて作品を作っています。
華やかに見える作品たちの裏側を、ちょっとだけ知ってもらえたら嬉しいです♪
暮らし投稿
今日はぽかぽか陽気だったので、娘と一緒に近所をお散歩しながら、ちょっとしたお花見を楽しんできました🌸
満開の桜の下で手をつないで歩きながら、娘がふと「このお花、ママのアクセサリーに似てるね」って言ってくれて…
その一言に、胸がじんわり。
私は自然の中でふと見つけた美しさや、季節の色、娘との何気ない会話からインスピレーションをもらって、作品を作っています。
誰かにとっては通りすぎる風景でも、私にとっては特別で、かけがえのない「素材」になることがあります。
こうやって毎日の中で感じたこと、見たもの、心が動いた瞬間が、作品づくりの原点です。
プライベート投稿は“スパイス”に!
大切なのは、「誰に向けて」「何を伝えたいか」を常に意識すること。お客様との距離を縮めるための“スパイス”として、暮らしのひとこまをそっと添えると、作品の魅力がより引き立ちます。
私自身、作品ばかりの投稿をしていた頃よりも、暮らしや想いを綴るようになってからの方がフォロワーも増え、売上も安定してきました。
これからInstagramやブログを始めたい方は、「完璧な作家像」ではなく、「ちょっと身近で、温かみのある人」を目指してみてくださいね。
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